クリーンルームの洗浄に、漂白剤を、いつ、どのように使用するか。

家庭用漂白剤は、洗濯時にしみを除去し、衣類を白くする効果が知られています。また、漂白剤は、クリーンルームのある医療施設でも利用されます。その利用には、漂白剤の殺菌および滅菌能力を必要とする、無菌製薬施設、バイオメディカル機器製造、調剤製薬施設などでの利用を含みます。

漂白溶液は、バクテリア、ウイルス、カビ、胞子などに効果を持ち、ポリエステル・ニットワイパー、あるいは、ポリエステル/セルロース混合不織布ワイパーを使用し、クリーンルーム内表面の清掃に使用されます。どちらのワイパー材質にも漂白剤の使用が可能です。

漂白剤の制限

通常、漂白溶液は殺胞子効果で使用されます。上記施設のクリーンルーム内表面の清掃には、一般的にフェノールまたは4級アンモニウム塩溶液を使い、バクテリア、ウイルス、カビを除去します。また、漂白剤を使用した定期的な清掃によって、胞子を殺すことができます。当然次のような疑問が生じます。なぜ清掃時に常に漂白剤を使用しないのか。

二つの理由があげられます。一つには、漂白溶液には強い刺激臭があり、長時間の暴露は望ましくありません。また、漂白溶液は次亜塩素酸イオンを含む強力な酸化剤であることから、ステンレスを含む金属表面の腐食を引き起こすことがあります。

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理想的な漂白剤の濃度は?

漂白溶液は、通常1% ~ 5% の次亜塩素酸ナトリウムを含みます。各施設のSOP(標準業務手順書)によって、最終用途における漂白剤の濃度は異なります。薄めた漂白溶液は、時間の経過によって濃度が低下することがありますので、クリーンルームワイパーに漂白溶液を浸して保管し、後で使用するようなことは避けてください。

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